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Bitcoin Cashの状況とウォレット対応のまとめ

日本時間の8月2日午前3時過ぎに1MBを超えるBitcoin Cashのブロック#478559が採掘され、ビットコインからビットコインキャッシュが分岐しました。

どうなるかまだまだ不安定な状況であり、サイトに乗せるにはまだちょっと厳しいのでブログに状況をまとめておきます。取引所については、特に書かないので各取引所公式や他のサイト・ブログを参照してください。

安定状態になるまでは随時更新していく予定ですが、1日~数日に1回程度のチェック&更新となると思うので、最新情報は各公式サイトや他のサイト・ブログ等も参考にしてください。

Bitcoin Cashのブロックチェーンの状況確認

トランザクション(送金)の確認状況やブロックの採掘状況などは上記のブロックエクスプローラを参照してください。Bitcoin cashの公式サイトにはblockchairへのリンクが貼られていますが、同サイトはやや不安定なようなので複数のサイトで確認したほうが良いと思われます。

現在の状況など

日本時間8月1日22時14分16分に採掘された#478558を起点にブロックチェーンが分岐しました。Bitcoin Cashとしての最初のブロック#478559はかなり後の約5時間後に採掘され(ハッシュレートが元のビットコインと比較して著しく低いことや最初のブロックは1MB以上でなければならない仕様などが時間がかかった原因)、現在までに12ブロックが採掘されています。記事執筆時点では再びブロックが長時間採掘されない状態が続いています。

Bitcoin Cashには通常のビットコインの2週間毎のdifficulty(採掘難易度)調整のほかに、6ブロック採掘するのに12時間以上かかった場合に20%difficultyが減少する仕様が備わっているので、difficultyを下げるために意図的に投与するハッシュレートを下げている可能性もあります。マイナーが諦めて撤退してこのまま永遠に採掘されず実質的に消滅してしまう可能性もゼロではありません。

2017/8/3 追記:

その後十数ブロックが採掘されdifficultyも75%程度低下しました。依然としてビットコインのブロック生成間隔の約10分からは程遠く、1確認には数十分から数時間の長い時間を要しています。

2017/8/4 追記:

その後、ブロックの採掘間隔がかなり狭くなり、ほぼ1時間に1回から数回、時々数時間間隔が空いて採掘が行われるようになっています。スムーズな送金ができるようになってきましたが、確認数は変わらず多めにとることをおすすめします。

いずれにしても現在のBitcoin Cashは1ブロック採掘する、つまり1確認が行われるのに数時間以上かかる場合があり、ハッシュレートの分布も非常に偏っていることが予測されるため、51%攻撃により送金がなかったことにされるリスクなどが通常より高まっています(51%攻撃は完了したはずの送金がキャンセルされてしまうだけでコインが消滅することはありません。)。

そのためBitcoin Cashの安全な送金には数十確認程度待つのが確実で、現在は対応ウォレットも非常に少ないので必要なければ急いで送金しないことをおすすめします。

特にハードウェアウォレットなどセキュリティに優れているコールドウォレットのパスフレーズを、Bitcoin Cash未対応だからといってすぐに他の対応ウォレットへインポートしようとするのはセキュリティが著しく低下するのでおすすめしません。

Bitcoin Cashに対応しているウォレット(新ウォレット)

ブロックチェーンすべてをダウンロードするBTCのBitcoin Coreにあたるウォレットです。必要容量が100GBを超えPCスペック等によっては同期に数日以上かかることもあるので、よく理解している人以外利用はおすすめしません。

Bitcoin ABCよりも前のClassicやXT等含め過去のビットコインからのフォークプロジェクトのすべてがBitcoin Cash対応のバージョンをリリースしたというのはなかなか興味深いです。Bitcoin Cashは基本的にBitcoin ABCに沿っているので使用するならBitcoin ABCが無難かと思います。

PC用ウォレットElectrumのBCC対応版のソフトです。悪意のあるソースコードは確認されていませんが、インストール版の作成者は元のElectrumの開発陣とは全く関係のない匿名の人なので信頼性がまだ低くソースコードからビルドできる上級者以外は現時点での使用はおすすめしません。

ウイルス・マルウェア的な挙動は確認されていませんが、まだマルチシグネチャに対応していないことやBCCチェーンではなくBTCチェーンに接続する不具合などが存在するため、残高が正しく反映されなかったり送金時にエラーが出る場合があったりソフトとしては不安定な状況のようです(公式サイトもごく少量のテスト目的だけで使用することを推奨)。

これらのウォレットは派生前の既存のBitcoin Core、Electrumのファイルを上書きするようなのでそれぞれインストール済みの人は注意。

追記:Electron Cashが上書きするのはソースからビルドした場合のみのようなので、通常のバージョンは問題ありません。ただし、同PCにインストールした場合はElectrumのファイルをElectron Cashのフォルダにコピーする挙動が確認されており、Electrum公式の声明ではセキュリティ上別PCにインストールすることを推奨しています。

Bitcoin Cashに対応しているウォレット(従来からのウォレット)

  • Trezor(バグにより現在は未対応状態)8/4にバグ修正されて使えるようになりました。
  • Ledger
  • Coinomi
  • Breadwallet(8/16追記:一部機能のみ追加)
  • Keepkey(8/30追記)
  • BTC.com(8/30追記)
  • Copay(9/28追記)

現在はハードウェアウォレットのTrezor及びLedger、Android用モバイルウォレットCoinomiのみが対応しています。既に上記のウォレットを使っている人はリンク先に対応方法が書かれているので参照してください。

ちょっと全ウォレットの対応方法を細かく書く余裕は無いのでこの記事での操作方法の詳細は省略。

Trezorはリンク先の説明を見ながら「Trezor Beta Wallet」など各リンクを辿っていけばできるかと思います。Ledgerも直観的にできると思います。CoinomiはBitcoin Cashの追加時に「ADVANCED SETTINGS」を選択して、Derivation Path欄に「M/44H/0H/0H」と入力する必要があります。

8/16追記:breadwalletに8/1以前からbreadwalletでビットコインを保管していたユーザーのみ対象にBitcoin Cashを引き出せる機能が追加されました。設定メニューの「advanced」から引き出し先のビットコインアドレスを指定することで引き出す(送金する)ことが可能です。

8/30追記:更新が遅くなりましたがウェブウォレットのBTC.comでも対応されました。ウォレットとしては有名どころではないものの従来からのウォレットなので信頼性は低くはありませんが、あくまでウェブウォレットでセキュリティ面では劣るので、インポート前にBTCを別のウォレットに避難させておくのがより安全です。モバイルアプリもリリースされています。BIP44のウォレット(mycelium、Copay、blockchain.infoなど)のみインポート可能です。未確認ですが日本語パスフレーズのCopayはインポート不可かもしれません。

9/28追記:従来対応予定なしとしていたCopayにも追加されました。メニューの「設定」から「Bitcoin Cash Support」を有効にするとウォレットを追加できます。

他に対応ウォレットが出てきたらマイナーなソフトでも追加予定。

Bitcoin Cashに未対応のウォレット

今後対応可能性あり

不明

  • Mycelium

当面対応予定なし

主要ウォレットのみですが、Keepkeyはまもなく、Jaxxはかなり前向き、breadwalletはBCCが一定の支持を得て生き残ったらという条件付きで対応版を出すかも、という感じです。

Electrum、CopayBlockchain.info、GreenAdressなどは少なくとも当面は対応を期待するのは難しいと思われる声明を発表しています。

Blockchain.infoは8/22から8週間以内にBitcoin Cashに対応する旨の声明を発表しました。8/1以前から保管していたユーザー限定で対応するかそれ以外のユーザーにも対応するかは不明です。

Copayは対応予定なしとしていましたが、9/28にBitcoin Cashに対応しました。

現在未対応のウォレットからBCCを引き出すには

最初に書いたように現在はBCCのブロックチェーンそのものが不安定な状況にあり対応ウォレットもかなり限られているため、急ぎの必要がなければ何もしないことをおすすめします。

非対応ウォレットから対応ウォレットに移すには秘密鍵かパスフレーズを対応ウォレットにインポートする必要があります。ただそのままインポートすると現在ウォレット上にあるBTCのセキュリティが低下するので、面倒ですが前もって今持っているウォレットから別のウォレットにすべて送金した上で作業を行うことをおすすめします。以下は大まかな作業の流れ。

  1. 新しくBTC用のウォレットを作成、忘れずに新しいウォレットのパスフレーズをメモ
  2. 元のウォレットから新しく作成したウォレットにBTCを全て送金(プライバシー保護のため、必要であれば複数回に分けて送金)
  3. BCC保管用のウォレットを作成(特にElectron Cashなど信頼性がまだ低かったり既存のウォレットを上書きする可能性のあるソフトはBTC含め他のコインを保管していない別PCに保管することを推奨)
  4. BTC残高ゼロの元のウォレットのパスフレーズを対応ウォレットにインポート

大体こんな流れになります。パスフレーズのインポートにはパスフレーズの互換性の問題で不可能なものもあるので注意。その場合は送金手数料を払って秘密鍵を全て読み取って送金しなければならない可能性もあります。

各ウォレットのパスフレーズの互換性の状況については書こうと思っているのですが、まとまっているデータがなさそうで一つ一つ調べなければならなさそうなのでしばらくの間お待ちを。

今はBCCを送金するつもりがなくても、同じウォレット・アドレスにBTCとBCCが含まれているのが気持ち悪かったり都合が悪い場合には前もって分けておくのも一つの方法かと思います。

現在マルチシグネチャに対応しているウォレットがほぼ無いのでマルチシグネチャアドレス上のBCCを引き出すことは現時点ではかなり難しいです(Bitcoin ABCなどのBitcoin Core派生の対応ウォレットなら恐らく可能です)まだ実際には未確認ですがElectron Cashで対応しているようです(8月4日追記)。

(8月4日追加)各ウォレットへのインポート方法

Bitcoin Cashのブロックチェーン自体は確認時間が短くなってきたので、対応ウォレットへの移し方を書きます。大体の流れは先の1から4を参考に、ここでは4のインポート方法について具体的に説明します。

現時点で未対応ウォレットからインポートできる現実的なBCC(BCH)対応ウォレットソフトはAndroid用モバイルウォレットのCoinomiとPC用ウォレットのElectron Cashの二択です。Electron Cashは依然として信頼性には劣りますし、Coinomiはインポートが難しい場合があるので、変わらず急ぎでなければ放置しておくことをおすすめします。

8/30追記:ウェブウォレットのBTC.comでも対応しています。Copay、Jaxx、Mycelium、blockchain.infoのパスフレーズのみインポート可能です(Copayの日本語フレーズは未確認)。

なお、ここでの説明対象のBCC(BCH)未対応ウォレットはCopay、breadwallet、Jaxx、mycelium、blockchain.info、Electrumの6種類。他は使用者が少なさそうなのでとりあえず省略。コメント欄に書いてもらえれば随時追加します。

ハードウェアウォレットのKeepkeyもこれらにインポート可能ですが正直セキュリティが著しく低下することになるのでおすすめしません。Keepkey自体が対応するまで待ちましょう。

ペーパーウォレットやオフラインPCのコールドウォレット、マルチシグの場合、あるいは万が一多額のBTCがオンラインのモバイルウォレットとかPCウォレットに入っている場合は少なくともBTCを別ウォレットに避難させたうえでBCC(BCH)取り出しを行いましょう(そもそも多額のBTCがセキュリティの低いウォレットに入っている場合は、早めにハードウェアウォレットとかにBTCを移しておきましょう)。

Coinomi

Coinomiの場合は、先の1~3の手順のようにBTCを避難しなくても大丈夫といえば大丈夫だと思います。特に同じAndroid上のウォレットに保管している場合は、個人的にあまり大きな問題とならないとは思いますが、一応セキュリティがやや低下することだけは念頭において自己責任で行ってください。

復元フレーズのインポート

一からウォレットを作成することになるので、Coinomiを既にインストールしている場合は「設定」の「ウォレットを復旧する」から今のウォレットを削除する必要があります。もし既に別のアルトコイン等を保管している場合は、削除前に避難させるか復元フレーズを確実にメモしてあることを確認してください。

Coinomiにインポートできる主なウォレットは次のとおり。

Copay(英語復元フレーズのみ)、breadwallet(英語復元フレーズのみ)、Jaxx、mycelium、blockchain.info

ほとんどの方は、Copayとbreadwalletのフレーズは日本語だと思うので、実質的にCopayとbreadwalletとElectrumの復元フレーズはCoinomiはインポートできないといっていいです。

手順は、

1.ウォレットを新規作成「ウォレットを復旧する」を選択

2.BCC(BCH)を移したい元ウォレットの復元フレーズを入力

3.最初のコインの追加画面で何もせず、後から「BitcoinCash」を選択(誤って選択した場合は長押しして削除アイコンから削除)。

4.「ADVANCED SETTINGS」に「M/44H/0H/0H」を入力して追加。ただし、breadwallet(英語フレーズのみ可)の場合は「M/0H」を入力。

これで完了。BCC(BCH)の残高が反映されているはずなので自由に送金してください。

秘密鍵のインポート

復元フレーズではなく秘密鍵・プライベートキーを直接インポートする方法です。ウォレットソフトによっては秘密鍵を表示できないものもあるので、その場合はインポートできません。例えば、Copayとbreadwalletはアプリ内で秘密鍵を表示できないので、実質的にできないと思っていいでしょう(正確に言えば別ツールを使えば取り出すことが可能ですが、そこまで説明する余裕が無いので省略・・・。)。

Electrumを使用している場合は、秘密鍵をCoinomiにインポートすることが可能です。ただし、あまりにも多くのアドレスにBTCが散らばっている場合は大きな手間となり送金手数料もかかるので、ご注意ください。

手順としては、

1.(新しくインストールする場合のみ)ウォレットを新規作成

2.Bitcoin Cashを追加

3.メニューの「ウォレットをスイープする」を選択

4.秘密鍵を読み取り

でインポート可能です。この場合は、インポートというよりCoinomiウォレットに送金というかたちになるので、手数料が必要となります。多くのアドレスにBCC(BCH)が散らばっている場合は現実的ではありません。

Electron Cash

PC用ウォレットのElectron Cash。普通に動く報告が多くありますが、変わらず信頼性は不十分で安全なウォレットとはまだいえないので(特に注目度が高い今の状況だと第三者にElectron Cashのウェブサイトがハックされて悪意のあるソフトをダウンロードさせられるリスクも低くないです。前に書いたファイルが改ざんされていないか検証する方法も参考に。Electron Cash関連の署名データ)、十分注意してBTCとBCC(BCH)を分離したうえで元々コインを保管しているのとは別PCにインストールすることをおすすめします。

BTCは前もって分離しておくことで盗難を防げますが、BCC(BCH)はどうしようもないので、BCC(BCH)が盗まれちゃっても許せる人はElectron Cashを使いましょう。

Electron Cashの操作方法は基本的にはElectrumと同じなので、サイトのElectrumの説明ページも参考にしてください。

Electron Cashへはすべてのウォレットのインポートが可能です。

復元フレーズのインポート

1.新しくウォレットを作成

2.「standard wallet」を選択

3.「I already have a seed」を選択

4.復元フレーズを入力

5.(以降は元ウォレットがElectrum以外の場合)「Options」の「BIP39シード」にチェック

6.そのまま(m/44'/0'/0')次へ進み終了。breadwalletの場合は「m/0'」に変更して次に進む。

これで完了です。なお、Electrumでマルチシグや二段階認証ウォレットを作成していた場合は、「standard wallet」で各対応ウォレットにして二つ以上のseedから復元するようにしてください。

秘密鍵のインポート

Androidを持っていなくてCoinomiが使えない場合や、大量の秘密鍵をインポートしたい場合はElectron Cashが便利です。

メニューの「ウォレット」→「プライベートキー」→「ビットコイン預け入れ」からインポートしたい秘密鍵をすべて入力、送金してください。