ビットコインの情報サイトの運営者ブログ

サイトには掲載していない仮想通貨に関する時事的な情報や個人的な感想など。中級者以上向け。

「良い」ハードフォークと「悪い」ハードフォーク

昨日、最近頻繁に行わているEthereumネットワークへの攻撃対策のため、イーサリアムが再びハードフォークを行ったようです。The DAOの件とは違い、理由が理由であるため今回は前回ほど大きな反対意見が出ることなく無事に実行されたと思われます。 そこで今…

The DAOトークンからETH(ETC)への変換方法総まとめ

しばらく前のことなのでもう変換済みの方も多いかもしれませんが、DAOトークンからETC(Ethereum Classic)への変換が可能となりました。ICO後半に割高価格でDAOトークンを買った人への返金オプションも少し前に対応されたので、改めて最後にまとめておきます…

イーサリアムのおすすめPC用ウォレット(2016年9月時点)

当ブログでは、MistやらMyEtherWalletやらイーサリアム用のウォレットについて、触れてきましたが、最近のアップデートによりMyEtherWalletはかなり進化しており、機能的にはMistと変わらないレベルになっています。 回しものではありませんが、今のイーサリ…

最近よくある仮想通貨の投資話からICOについて改めて考えてみる

なかなか個別の案件を見る時間がなく全然追いついていないのですが、最近もICOを行うプロジェクトが次々と出てきており各所で話題にもなっているようです。もしアドバイスを求められたら、この手のスタートアップは、仮想通貨業界に限らずほぼ確実に将来潰れ…

Segwitの次の可能性(シュノア署名・MAST)

最新バージョンのBitcoin Coreに組み込まれ、次バージョンには有効化かと思われるSegwitですが、トランザクション展性やスケーラビリティ問題への対策だけではなく、新技術の実装が容易になるという大きなメリットもあると言われています。 これは、分離され…

bitcoin.orgに警告文が掲載、Bitcoin Coreが改ざんされていないか検証する方法

ビットコインの公式クライアントであるBitcoin Coreの新バージョン0.13.0が数時間前にリリースされました。このバージョンではSegwitのコードが初めて含まれることとなりますが、コードが含まれているだけでまだ有効化はされていないので、実質的なSegwitの…

The DAO事件から考えるパブリックなスマートコントラクトプラットフォームの未来

たまにはポエムを書きます。 パブリックな「スマートコントラクトプラットフォーム」の定義 スマートコントラクトの定義は曖昧で共通認識は定まっていませんが、本記事ではブロックチェーン上でユーザーが自由にプログラムコードを記述することができるプラ…

半減期後にビットコインの価格が下落してマイナーの採算が取れなくなったらどうなる?

先日、香港の大手取引所Bitfinexのハッキング事件によってビットコインの価格が大きく下落しました。この件はこの件でいろいろと興味深いものの、情報が錯綜している部分もあるのでしばらく様子を見たいと思います。 今回は、収入が25BTC/ブロックから12.5BT…

Ethereum ClassicのReplay Attackとは何か?

先日コミュニティの多くの支持を受けてイーサリアムがハードフォークしました。一部がEthereum Classicとしてハードフォークに反対するバージョンを立ち上げブロックチェーンは分岐状態となっていますが、フォーク前には著名な賛同者がいなかったのでほどな…

Steemの長所と懸念を考察する

Steemシリーズはおそらくしばらくの間はこれが最後になります。Steemの長所と懸念について忘れないうちにまとめておきたいと思います。 長所 報酬を支払う主体がいない コンテンツを投稿することにより報酬がもらえる、というようなSNSはこれまでにもいくつ…

イーサリアムのハードフォークが成功、The DAO内のETHは返却へ

※新しく以下の記事にまとめなおしました。古いこの記事は参考にしないでください。 The DAOトークンからETH(ETC)への変換方法総まとめ - ビットコインの情報サイトの運営者ブログ 昨日The DAOから引き出されたETHを全額戻すためのイーサリアムのハードフォー…

Steemの短期的暴騰は必然だった?複雑な供給量の仕組みと流動性について

どうやら以前少しだけ書いたSteemが一週間前の10倍以上の価格となっているようです。時価総額もRippleを抜いて現在の時点で第3位になっています。仕組みが複雑すぎるので相変わらず完璧に理解できている自信はありませんが、改めて書いてみます。 前回書いた…

ArdorことNxt2.0について改めてまとめてみる

Nxt

先日、Nxt2.0について紹介した記事を書きましたが、改めてArdorという名前に改名されて発表されました。snapshotの開始日が7月14日に迫っており、内容がわかりづらいこともあるので改めてまとめてみたいと思います。 Ardorとしての発表後も基本的な内容は変…

The DAO事件の続々報、Ethereumのソフトフォークのコードに脆弱性が発見され先行き不透明に

前回の記事で書いたようにマイニングプールのほとんどがソフトフォークを支持し、Ethereumのソフトフォークが行われるのは確実な状況でしたが、そのコードにDoS攻撃に対する脆弱性が発見されたようです。 現在では各マイニングプールも新バージョンの採用を…

The DAO事件の続報、ソフトフォークによりETHは全額取り戻せる?

前回当日に書いたThe DAO事件の記事から一週間あまり経った現在、いろいろと状況が変わってきました。 攻撃者?からの声明が公開 The DAOへの攻撃の翌日、本物か偽物かは不明ですが攻撃者を名乗る人物からの声明文が公開されました。自分はThe DAOのコントラ…

The DAOへの攻撃によりETH採掘者たちに突然突き付けられた決断

※速報的な記事で調べ切れてない部分もあるので内容の間違いはご容赦ください。 The DAOの解説記事については、正直個人的にあまり興味がなかったので先延ばしにし続けてましたが、記事を書く前に大事件が起きてしまったようです。今日17日の昼過ぎ頃にThe DA…

WavesはNxt1.0からどう変わるのか

Waves関連記事第二弾。このブログの最初の記事では、WavesはNxtのコピー+αであると簡単に説明を済ませてしまったわけですが、もう少し+αの部分を掘り下げて書いてみたいと思います。なお、既にブロックチェーンは稼働していますが、予定より開始時期を早め…

半減期前後の価格はどうなる?過去の事例まとめ

将来の価格予測を高確率で合理的に的中させるのは不可能だと思っているので、予測記事は基本的に書かないことにしていますが、一か月後に約4年に1度のビットコインの半減期が迫っているので、せっかくなので半減期ネタについて書いてみます。 半減期とはビッ…

Waves誕生のきっかけとなった?Nxt2.0計画の概要について

Wavesが間もなくスタートしそうということで、関連記事第1弾としてNxt2.0についての記事を書きたいと思います。Nxt2.0のリリースはまだかなり先の話なので内容が変わる可能性もあり、この記事はあくまで現時点の概要ということでリリース時期前後にまた改め…

「IOU」という用語について考えてみる

ここ最近「IOU」という言葉が日常的に用いられるようになりました。元々はIOU=I Owe Youの略で、日本語では「借用証書」として訳されます。仮想通貨界隈では最初にRippleでよく使われていた用語であり、Rippleを調べてたらIOUという言葉を知った、という方も…

LiskとEthereumの違い

リリースを明日に控えたLisk関連記事第二弾ということでEthereumとの違いを書きたいと思います。先日の記事では、DPOSについて書いたので今回の記事ではそれ以外のEthereumとの違いを書いていきます。 1.DAppsの基盤にサイドチェーンを利用 LiskがEthereum…

ビットコインウォレットのパスフレーズの互換性の話(簡単なHDウォレットの仕組み)

普段あまり使っていないので気が付きませんでしたが、最近Blockchain.infoがリニューアルしてHDウォレットになったようです。新しいウォレットでは、複数のアドレスを簡単に使い分けられるようになり、バックアップも1回とっておくだけで良くなりました。 恐…

LiskのDPOSとBitSharesのDPOSの違い

今月24日にLiskがリリース予定ということで、Lisk関連の話題を一つ。LiskはEthereumとコンセプトがほぼ同じものですが、コンセンサスアルゴリズムにProof of WorkやProof of StakeではなくDelegated Proof of Stake(DPOS)を採用しています。そこでオリジナル…

BitShares創設者が開発したブロックチェーンベースのソーシャルメディアSteemとは?

クラウドセールブームが続く中、今月の3日にSteemという新プロジェクトがベータ版としてひっそりとスタートしました。仕組みについて完全には理解できていないところもまだありますが、マイニングを試してみたりアルファ版のころから登録していたので概要を…

Ethereumの公式ウォレットMistの秘密鍵をペーパーウォレットとしてバックアップする方法&秘密鍵をMistにインポートする方法

MyEtherWalletを使ってMistのバックアップを紙ベースで保管する方法を書いておきます。この作業では生の秘密鍵が晒されることになるため、作業中に混入する可能性のあるウイルスやハッキング、あるいはペーパーウォレットの物理的な盗難などにより、通常のバ…

The DAOの購入方法とそれぞれのリスクについて考えてみる

前回、DAOトークンをMyEtherWalletから買ってみた記事を書きました。しかし、「よくわからないけどブームに乗ってとりあえずDAOを買ってみようと思ったら、MyEtherWalletでの買い方が見つかったのでなにも考えず書いてある通りに買ってみた」という人がいる…

Ethereum上のトークンThe DAOをMyEtherWalletから買ってみた

現在クラウドセールが行われているThe DAO(Slock.it)を買ってみました。そもそもSlock.itやThe DAOのクラウドセールには全く参加するつもりはなかったのですが、メールマガジンを書くにあたってMyEtherWalletを確認していたら、いろいろと面倒くさい公式ウォ…

Myceliumの大型アップデート計画とクラウドセールについて

最も人気の高いビットコインのAndroid用ウォレットの一つであるMyceliumのトークンのクラウドセール(資金調達)が5月2日からはじまる予定です。昨日4月30日には、Slock.it(The DAO)のクラウドセールも始まったようで、そちらの記事のほうが需要があって短…

Segwitとは何か?

最近話題のSegwitとは何なのでしょうか?一言でいってしまえば、ビットコインの取引データ内に従来含まれていた署名を分離して別の領域に格納する、ということなのですが少しだけ細かく説明してみたいと思います。 前提知識 Segwitについて理解するには、ビ…

Microsoft AzureのBlockchain as a Service(BaaS)を少しだけ触ってみた話

少し前にマイクロソフトのBaaSに採用されると必ずその仮想通貨の価格が上がる!という現象が起こっていました。BaaSというのは、クラウドサーバー(Microsoft Azure)上でブロックチェーン(仮想通貨)を簡単に扱えるプラットフォームである、というような曖…