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ビットコインの情報サイトの運営者ブログ

サイトには掲載していない仮想通貨に関する時事的な情報や個人的な感想など。中級者以上向け。

Waves誕生のきっかけとなった?Nxt2.0計画の概要について

Nxt WAVES

Wavesが間もなくスタートしそうということで、関連記事第1弾としてNxt2.0についての記事を書きたいと思います。Nxt2.0のリリースはまだかなり先の話なので内容が変わる可能性もあり、この記事はあくまで現時点の概要ということでリリース時期前後にまた改めてNxt2.0については書こうと思っています。

Nxt1.0の概要

NxtはRippleを除けば最も早くスタートしたビットコイン2.0系ブロックチェーンであり、2.0系の中でもエンドユーザーが簡単に利用できるブロックチェーン上の機能が最も充実しています。機能の例としては、アセット・トークン発行、分散型取引所、メッセージ送信、クラウドストレージ、投票システム、マーケットプレイス、匿名送金などがあります。

コンセンサスアルゴリズムに純粋なProof of Stakeを採用していることでも有名で、基軸通貨のNXTの保有量に応じて取引手数料を採掘報酬として得ることができます。

Nxt2.0の概要

Nxt2.0の基本的なコンセプトはサイドチェーンの導入です。Nxt2.0ではメインチェーンは採掘(取引承認)専用のチェーンとなり基軸通貨にはFXTという仮想通貨が使用されます。FXTは送受信のみが可能であり、メインチェーンでは従来1.0で利用できた独自トークン発行やメッセージ送信等の機能はありません。

その代わり、複数のサイドチェーン(子チェーン)が導入され、それぞれの子チェーン上でこれまでNxt1.0で利用できた機能をすべて利用できるようになります。

サイドチェーンにすることによるメリットは前回のLiskの記事で説明した通りで、①スケーラビリティの向上と②自由度が高いということの主に二つがあります。②については、これまであったNXTという共通の基軸通貨が廃止され、Nxt2.0では子チェーンそれぞれに別々の基軸通貨が存在することになります。これによりNXTを購入しなくてもサイドチェーンを利用できることになります。また、サイドチェーンはプライベート化してKYCを導入することもできるため、企業なども利用しやすいかたちになります。

Liskのサイドチェーンとの違いはセキュリティ保護のしかたです。サイドチェーンのセキュリティ保護は、大まかに言えば、メインチェーンの取引承認者(採掘者)が同時にサイドチェーンの取引も承認するという方法と、メインチェーンとサイドチェーンで別々の取引承認者を用意するという方法の二つに分けられます。Liskは後者ですが、Wavesは前者の方法です。細かい仕組みについては複雑なためここでは省略したいと思います。

Nxt1.0から2.0の移行について

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ちょうど一週間ほど前にNxt2.0のロードマップが発表されました。正式スタートは来年の7月というまだ先の話になります。

旧トークンNXTから新トークンFXTへの移行

新しい採掘専用トークンであるFXTはNXTの保有者に配布されることになっています。来月あたりに予定されているNRS1.9のリリース後約3ヶ月間snapshotの期間があります。snapshotとは、NXTの残高を確認するための期間です。snapshot期間中は1時間に1回NXTの残高が記録され3ヶ月間の平均NXT残高に応じて新トークンFXTが配布されます。FXTはNxt2.0のスタート前にNxt1.0のブロックチェーン上で発行・配布されトレードすることが可能となります。実際のFXTはNXT2.0のブロックチェーンの稼働直前のNxt1.0上のFXT保有量に応じて配布されることになります。

Nxt2.0に期待していてFXTが欲しいという方は今月のうちにNXTを買っておくといいかもしれません。

新トークンFNX

非常にわかりにくいのですが、Nxt2.0で一番最初に作成される子チェーン内の基軸通貨としてFNXという新トークンも作成されます。FXTはメインチェーンの採掘専用トークンですがFNXはサイドチェーン上の機能を利用するためのトークンです。

FNXはNxt2.0の稼働直前のNXT保有量に応じて配布されますが、この配布量は全供給量の50%です。残りの50%は開発チームの開発資金として、2.0稼働前にICOなどのかたちで販売される計画のようです。

FXTと違い、2.0の稼働直前のNXT保有量に応じて配布量が決められるというのは、snapshot期間終了直後のNXTの大量売却を防ぐためのものと思われます。

Nxt1.0のブロックチェーンはどうなる?

現在のNxt1.0のブロックチェーンはNxt2.0のサイドチェーンの一つになると思っていたのですが、5月23日にフォーラムに投稿された内容を見るとどうも違うようです。Nxt1.0のブロックチェーンはそのまま存続し、Nxt2.0のブロックチェーンが完全に新しく立ち上がることになりそうです。

Nxt2.0の問題/なぜWavesは生まれたのか?

Nxt2.0のサイドチェーンのセキュリティの議論は置いておくこととして、1.0から2.0への移行自体に問題もあります。

それはNxt上のアセット(独自トークン)の価格が下がる可能性が高いということです。これまで見てきたようにNXTの保有者には新トークンが配布されます。これによりNXT以外のアセットを売ってなるべくNXTの保有量を増やそうというインセンティブが働いてしまいます。つまり、アセットの価格が著しく下がる可能性が高いのです。これを危惧したアセット発行者であるCoinomatが中心となって新しくWavesの立ち上げを決断したと考えられます。

NXT自体の価格も下がるのでは?という懸念もあります。NXTの保有量に応じてFXTやFNXが配布されるわけですが、単純に考えるとこれらの供給量の合計は3倍となります。FXT+FNXが全てNXT保有者に配布されるなら価格は変わりませんが、そのうちFNXは半分がICO等によってNXT保有者以外に新規発行されるので、当然NXT保有者の資産価値は目減りする可能性が考えられます。2.0稼働後は、NXT自体もNxt1.0ブロックチェーンでしか使えない「屑コイン」になってしまうため叩き売られて価格が下がる可能性が高いです。

Nxt2.0に投資するにはどうすれば良い?

スタート前にNxt2.0の通貨を入手するのは様々な方法があります。ぱっと考えられるのは①snapshot前(今月中)にNXTを購入して3ヶ月間保有した後FXTを入手②snapshot後に配布されるFXTを取引所で購入③snapshot後にNXTを購入してFNXのみを入手④ICOでFNXを入手、などです。

正直どの方法が得かは複雑すぎてなんともいえません。いずれにしても当面はsnapshot待ちでNXTの価格に注視しておくと良いでしょう。

参考サイト

Announcing Nxt 2.0 Roadmap

Nxt 2.0 Overview